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icon 車検(2004.05.22、ザピオン展示場)
 
 
ザピオン展示場
ザピオンの中庭
ザピオン展示場
ザピオンの中庭
   
 

 いよいよ大会が始まり、初日は車検である。
 車検は車両の展示も兼ねるため、アテネ中心部の国立公園近くにあるザピオン展示会場で行われる。 

 旧国際空港からアテネまではオフィシャルが用意したトランスポンダーにて輸送される。マレーシアでかつて我々が経験したことと同じ状況である。マレーシアで経験のある日本チームは素早くトラックを確保しアテネへと出発する。
 ちなみに、確保を遅れたチームはその後2時間に渡りトラックを待たなければならなかった。

 ザピオンに着くが、車検がいつ始まるのか、手続きをどうするのかも、何もアナウンスがない。情報通の竹原がここでも本領を発揮し、我々が気付かない間に車検の受付があることを発見。無事に受付を済ませる。

トランスポーター
車検
トランスポーター
車検

 車検は、気が付けば2番目、(日本チームでは1番目!)試験官は極めて頼りなく、手際も悪い。 ギリシャで初めてのソーラーカーイベントなので、ある程度はしかたがない。車検とは云っても、かなりいい加減で、試験というより観察に近い。車重や太陽電池パネル面積のチェックが行われるが別段、問題が出るわけではない。
 ドライバーの体重が70kgに満たない場合、70kgになるように重りを用意しなければならない。しかし今回使用された測定器は2kg程軽くでるようで、用意した重りでは足らない。急遽芦屋大さんから鉛ウエイトを借用して帳尻を合わせ、車検終了。
 その後、車検というよりも人寄せエキシビションとして、最高速ブレーキテストとスラローム走行がある。オフィシャル意図を心得た平澤は、激しくモーター音を轟かせて車を走らせ注目を集める。

 車検と展示は無事終了し、旧国際空港までトランスポンダーにて無事帰還。

 
icon サーキットレース(2004.05.23、旧国際空港)
 
 

 予選のドライバーは平澤。
 タイヤの摩耗とエネルギーを節約するため、最低周回数で済ます。

 調整のためにモーターを触っている時に、なんとオフィシャルの計測ミスで、もう1周走れという。
 予選残り時間10分弱、大あわてで組み立て直し、コースに飛んで戻るが、今度は時間切れで、今の一周は無効だという。
 下手な英語の怒号が飛び交う中、今度は、「周回は足りているよ」との訂正が入る。極めてギリシャ的な対応に戸惑いながらも予選は2分6秒という好タイムで4位に付ける。

予選は快調
予選4位でスタートグリッドにつく
予選は快調
予選4位でスタートグリッドにつく

 本戦第一ヒート、4番グリッドと好位置からのスタート。ハンドルを握るのはロケットスタートの高橋。
  順調に周回を重ね、ラップタイムから推測するに3位を伺おうかとの状況であったが一転する。

 6周回目にモーターから異音、スピードが出せなくなり、ピットロードを過ぎたところでストップ。FIAのルールでは、ピットクルーはコースに入ることはできない。サンレイク号はゆっくりと再スタートし、歩くようなスピードでコースを自力で一周してピットに戻る。

 早速 異音がするモーターを分解すると、モーターの回転子の磁石が剥がれてしまっている。
 しかしトラブルには慣れているチームサンレイクにとっては、この時はまだ、このトラブルの本質に気がついていなかった。

 剥がれた磁石を元通りに貼り付ければ、なんとか修復できると考え、貼り付け作業に入る。剥がれた磁石の裏側に残っていた古く劣化した接着剤をヤスリで落とし、新たに接着剤を塗り硬化を待つ。 この時点では硬化さえすれば第2ヒートは出られると楽観視していた。

モーターを分解
磁石がはがれたローター
モーターを分解
磁石がはがれたローター

 しかし、硬化後にモーターを回すと期待とは裏腹にシャックリするような不安定な走り。高橋に言わせると状況は変わらないとの事で、再度モーターを分解し剥がれた磁石の磁極を確認する。

 小さな磁石を近づけて、加わる力の向きで、剥がれてしまった磁石の部分を詳細にチェックすると外周部の磁極が逆になっている。これではスムースに回るわけが無い。

 おそらく剥がれた際に磁石がコイルに触れ、コイルの発熱に摩擦熱が加わりキュリー点を越えて、その部分の磁性が消えてしまい、正常な部分の影響で逆極性が誘起されてしまったと思われる。
 磁性がおかしくなった部分を切り落とし、その部分に正規の方向に新しい磁石を埋めない限り、まともな回転は得られない。しかし、脆い磁石を切り分けるための工具も、代わりになるような都合の良い向きに磁化された磁石もここにはない。

 第2ヒートは絶望的であり、それどころか、このままでは、翌日からのラリーのスタートラインに立つこともできない。ようやく事態の深刻さを悟ったチームサンレイク、暗く重い沈黙がピットを支配していた。

   
icon 修復作業(2004.05.23夜〜24朝)
 
 

 そんな苦戦の中、サバス氏が協力を申し入れてくれる。彼は翌日から開始されるラリーで我々を先導するボランティアのライダーだ。彼は我々とともにラリーを走ることを強く望んでいる。

 バイクの修理に慣れていて、かつ飛行機の模型作りが趣味である彼は、我々が必要としている部品をできる範囲で手配してくれるというのだ。あいにく日曜日のため、ギリシャでは一般の店舗は営業していないという。そんなギリシャの事情もわからず供給の術を持たない我々には非常にうれしい申し出だ。
 彼は部品を探すために友人たちに電話で問い合わせをはじめる。そしてすぐに彼の友人がグラインダ、工具、磁石などを調達してくれる。さらに、自分の工房で使える部品がないかと、平澤を連れて行く。

 サバスと友人が調達してくれた磁石は残念ながら適切でないことが判明。代替のモーターや予備の部品がないため、常識では行なわないであろう、磁石の不良部分切断に踏み切った。鉄工のプロである太田氏のグラインダーワークによって、火花が散る。その後、やや小さくなった磁石を回転子に接着。

サバスの工房へ向かう
磁石を切断
サバスの工房へ向かう
磁石を切断

 作業は深夜にも及んだ。夜には冷え込みの為、接着剤の硬化を促進させるためにドライヤーで加熱する。ドライヤーを監視するため前田一人をピットに残して残りメンバーは取り敢えずホテルに戻る。

切断後の磁石の磁性を確認
クランプしたローター
切断後の磁石の磁性を確認
クランプしたローター

 翌朝、モーターを組み立てて、走行テストを行う。モーター単体で回してみると、かなりスムースな回転。次に車輪を取り付けて走ってみると、トルクは出ないが、平地ならなんとか走れそうな様子。少なくともスタートラインに立つことはできそうで、少しだけ元気と希望を取り戻す。

 
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