バッテリーの容量UP
これまで鈴鹿ではポリマーLiイオン電池は18kgまでであったが今回のギリシャレースでは29kgまで許されるため、現在2並列となっているバッテリーを3並列に増設。
新規にバッテリーを購入することは、資金的には苦しいが容量が1.5倍の差は大きい。
バッテリーが届いたのは3月中旬で3月末にはコンテナ積み込みなので急いで作業する必要があった。
しかし、監督は東京へ長期出張、前田も出張が多く、平日は竹原、高橋の2名しか作業にあたれなかった。さらに高橋が各メンバーにバッテリーの組み方に関して質問をしたのにもかかわらず回答が有ったのは平澤のみで、2人は寂しい環境下でバッテリーセットの組み上げを行った。
しかし、これがトラブルを招いた。組みあがったバッテリーセットをバッテリーケースに入れようとしたところ入らない。新たに組み上げたものがかなり大きくなってしまったのだ。
結局、せっかく組み上げたバッテリーを再度ばらして組みなおすという作業を再度行わなければならなくなった。
モーターへの電力カット
これは後で回生ブレーキも併用できるように切り替えスイッチを取り付け、必要な時には電源を生かし回生ブレーキを使える構成で回路を増設した。
ホーンの取り付け
これまで神戸でのラリー競技ではホーンの取り付けが義務付けられていたのでそのホーンを流用して対応した。
シャーシ番号等の取り付け
これは一般車両でのラリーをレギュレーションは意識しているようで、平澤曰く「何か有れば良いんだろう」ということで取り敢えず、テプラで安直に対応してしまった(そんなもので大丈夫なのだろうか??)
ウインカー幅変更
サンレイクのボディーは流線型をしており、車体後部が絞られた場所にウインカーが付いているので、レギュレーションで規定の1.4m以上の間隔がなければならないという規定に違反してしまう。
この為、後付けで直ぐに取り付けられるよう予備のウインカーセットを作製した。
バネ変更
サスペンションのバネを柔らかいものに変更して会社内駐車場を走行し走行感を試しながら最適なバネを選択。ギリシャにはこれまで使っていた硬いバネを持っていくこととした。
シャーシの補強
かねてからシャーシが捩れていることは問題視されていた。今回平澤の強力な提案で、この際補強を加えることとなった。
サンレイク号のシャーシはバスタブ構造であるが人が乗る部分は開口部が大きく捩れる原因となっていた。そこで人が乗る部分の両側にカーボンで5cm程の張り出しを作り捩れを抑えることとした。
実際に取り付けた後、監督と竹原は後輪を左右に揺らして捩れ具合を確認したが、2人とも揺らした直後に 「? 改善された?」 その後、平澤が揺らして「おー 凄く改善された!」 と満足げな表情を見せ、一件落着?
全ての改造は作業の取り掛かりが遅かったため、3月末までかかり、コンテナ積み込みの前日にやっと完成した。
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