|
|
|
車検 |
|
|
|
|
|
昨年、車検はひどく混雑したため、各チーム出足が早かった。
例によって、車検1番のりを目指していたTeamSunLakeは、他チームの早い動きに対応して、車検開始30分前に、車検最初の項目であるドライバーの体重測定に向かわせた。今年のドライバーも、より上位に入賞するために、昨年実績の高い、平澤と高橋である。昨年は両者とも同じ体重に合わせて貰ったが、今回は高橋がやや太ったのでは?との前評判が有ったが、共通の錘で無事クリアした。
|
|
|
|
昨年、要チェックとなった、ウインカーは輝度の高いLEDに変えたので問題無くOK。電装配線の被服保護と牽引ブラケットの位置の明記をお願いされたのみで、その他は(脱出テストも含め)無事通過した。
これで、車検は7年連続で1番となった。(だから偉いというわけではないが)
車検終了後、車検時指摘個所や、各メンバーが気になる点を最終チェックし、初日を終えた。 |
|
|
|
予選 |
|
|
|
|
|
予選は、第1ヒートのスターティンググリッドを考えあまり後位置に付けない程度に走ることにした。
予選ドライバーは平澤を起用し、目標を5分15秒以下で走り、最低周回をクリアした後、ドライバーを高橋と交代して走行練習をさせ、もし、予選順位が急激に下がってしまうようであれば、タイムアッタクをさせるように計画した。
予選開始、平澤は、予定よりもかなり早い4分56秒のラップをだし、ピットに帰還、これで高橋によるタイムアタックは、殆ど必要無くなり、高橋は少し残念そうであったが、すぐに高橋に代わり本戦目標ラップ6分前後で走行練習及び、改良したラチェット機構の効果の確認を行った。
予選中には、アメリカから遠征してきたチームの車両が炎上するアクシデントも有ったが、ほぼ予定どおりクリアした。
予選結果、総合6位クラス2位で過去最高の好調な出だしとなった。
また、車両炎上を目の当たり目撃した高橋は、「なんで、コース脇で焚き火をしている人が居るんだろうと思った」と呑気なコメントを残した。 |
|
|
|
第1ヒート |
|
|
|
|
|
未だかつてTeamSunLakeにとって、これほど興奮したヒートは無かった。
スターティングドライバーの高橋は、その自慢のロケットスタートを今回も見せ、ホールショットこそ取れなかったものの、オープニングラップを飾った。
その後1位から3位まで順位を前後させるが、約1時間を過ぎた時点で、再び総合1位に踊り出て、その後継続して1位をキープ、おそらくチャレンジクラスの車両としては、初めての快挙と思われる。
1位になった時点で、のぼせ上がった監督はまたしても、順位掲示のディスプレーを写真に撮っていた。その後、ドライバーを平澤に交代し、上位チームが全てドライバー交代を終えた後も、最大で1分30秒以上、2位以下を引き離していた。
ここで、プラットホームで車両を観察していた竹原から太陽電池を止めているテープの一部が剥がれていると言う報告が入りその対応が、ピットでは協議された。
議論の末、テープを上から直すだけではそれほど時間は掛からない、2位と1分30秒差がある、との理由から30秒だけピットに居れることを決断。しかし、これが、その後の第1ヒートの混戦を招いてしまった。30秒だけ入れる予定が、実際ピットに入れて作業をすると補修個所は予想以上に見つかり、約1分、時間が取られてしまい、2位との差は数十秒となってしまった。
第1ヒート残り数周は、SunLakeのペースがちょっと上がれば、2位、3位のペースも上がり、落ちれば、みんなも落ちるといった具合で、1位から3位が付かず離れず状態となり、最終ラップ目前で、ドリームクラス2台が、その意地を剥き出しにしてきた。
チェッカー直前のホームストレートで芦屋大TIGA、大阪産業大OSUがいっきに抜き去る。その後、3台は激しくデッドヒートを繰り広げS字であわや接触事故になりそうながら、再度OSUを抜き返し、そのまま、チェッカー。
結果、1位TIGA、2位SunLake、21秒差、3位OSU、9秒差、4位金沢工大となりこの4台はいずれも同一周回の40周であった。
ここまで、ほぼ計画どおりで、電池残量も昨年同様1/3であった。
昨年は、予想以上で自らも驚いた順位であったが、今年は予想していた展開に監督以下、ドライバー、ピットクルーは自信に満ちていた。しかしその自信は、第2ヒートに打ち砕かれることとなる。 |
|
|
|
整備 |
|
|
|
|
|
第1ヒート終了後、車両整備に入った。改良ラチェットシステムが余り効果を発揮していない事が確認され、急遽手が加えられ、第2ヒートに期待が持たれる。
また、太陽電池を止めているテープも入念にチェックされ、補修が行われた。 |
|
|
|
充電時間 |
|
|
|
|
|
翌日の充電は昨年同様、朝10時から開始された。
9時ごろまでは曇りがちの天気であったが、次第に回復し予想した電力を回復した。バッテリーは残念ながら満充電までは行かず、88%の回復である。 |
|
|
|
第2ヒート |
|
|
|
|
|
いよいよ、第2ヒート、前ヒートで手応えを感じていた監督は、ここで強気の作戦にでた、当初、40〜41周を目標としていたが、昨年より天候がよく、ラチェットシステムの改善などから、目標を42周に変更した。レースが始まり、上位4台は激しいバトルが繰り広げられる。
ピットではそのバトルの影響で、必要以上に電力を消費していることに気づき、ラップを遅らせるように高橋に指示を出すものの、集団から抜け落ちることが上手く出来ず、結局、予定よりも早めにピットインさせドライバー交代することにした。
|
|
|
|
作戦は上手く行き、トップ集団とは違う場所で走行することができ、安定した走行が出来るようになったが、上位ドリームクラス3台は次第にラップを上げ、SunLakeが6分をやや切るペースで走っているのに対して、30秒程度も早いラップを出すようになった。
第2ヒート、2時間が経過するころには、既に勝敗は見えた。SunLakeは金沢工大にも抜かれ、総合4位に転落、その差は広がるばかり。総合優勝どころか、総合での表彰台も届かないことは明白だった。第1ヒートの自信は全く消え、「やはり、ドリームクラスには太刀打ち出来ない」という虚脱感に襲われる。
監督は金沢工大のピットにたびたび出かけて、情報収集するも、「彼らは自信ありげだ」といって帰ってくるのみ。
重苦しい空気の中、せめて首位と同一周回数をとの望みもたたれることが判明し監督は、「あー早く4時30分にならんかなー」と隣のピットの、同クラス2位である芝浦工大のクルーに話し掛ける。「どうしてですか?」と聞く芝浦工大のクルーに対して、
「うちのクラス1位が確定するから」という失礼なコメントをする始末。
そんな中、ドライバー平澤から「金沢工大が止まっている」との連絡が入り、人の不幸ながら監督は大きくガッツポーズを出してしまった。金沢工大が止まってしまったことにより後は、どんなに遅くても止まらず走り続ければ総合3位の可能性が出てきた。
しかし既にバッテリー残量が減ってきていた。ラップは次第に落ち、遂に坂道で止まってしまう。
何とか、休みながら走行し、最終ラップは13分を要したが、無事総合3位でチェッカーを受けた。
結局、目標である80周には僅かに及ばず79周回し、総合優勝は到底叶わぬ夢と消えた。
しかし、クラス最高周回数を更新し、クラス2連覇を達成。また、2位のチームは昨年のSunLakeの周回数にも達成せず、6周差の完全勝利となった。
来年以降の目標が更に難しいものになったとも言える。 |
|
|
|
|
|
|