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icon レース概要
 
  レースは、1周 約1.3kmのコースを連続12時間で何周回するかで競われた。
いままで、12時間もの長い時間を連続して走行した実績は無く、また、新たに購入したモーターの実績も無いので、若干の不安があった。
電力シミュレーションでは300から400周程度の周回数が予想された。
 
icon テスト走行
 
  テスト走行_画像1初日は、午前1時間と午後30分のテスト走行が予定されていた。このコースは初めてなので、どの程度の電力が必要かを見積るためラップタイムを大きく振って走行することにした。約30分程度、エースドライバーである平澤が走行した後、ピットに入り車を確認したところ、なんと、新たに取り付けたモーターのスイングアームが強度不足で捻じ曲がっていることを平澤が発見!
    
  テスト走行_画像2幸い、今回のレース開催場所は我々の本拠地と近いところに有ったため、急遽、スイングアームを取り外し持ち帰り修理をすることにした。
ゴールデンウイークの真っ只中、渋滞に巻き込まれながら、作業場まで取って返し、初日の夕刻に補修を終えたスイングアームが到着。すぐに組み立てを行い、その日の作業を終えた。
これで何とか走行は出来るはずだった・・・
 
レース開始
 
  レース開始_画像午前6時、長いレースのスタートが切られた。
前日のテスト走行の結果からスターティンググリットが決められた為、7番グリットからのスタートとなった。
テスト走行の結果から、2分程度のラップタイムで走行することを決めていた。
スタート後すぐに順位を上げ、1周目終了後に総合3位につけ、その後、順調に周回を重ね、ドライバー交代間近の2時間を経過した時点にそれは発生した。
後輪が沈み込み、リアタイヤカバーが路面に接触してしまった。
ピットインして確認したところ、昨日補修したスイングアームのパイプが今度は潰れてしまっていた。
「潰れきってしまえば、それ以上変形することは無い、車高だけ合わせて走行しよう」との意見が出される中、園田の冷静な状況確認し、「変形部の裏側に亀裂がある。最悪アームがちぎれてしまう」
レースリタイアを切り出した監督に、各メンバーは、「鉄工所を探して溶接してもらおう。まだ、10時間もレース時間が有るんだ」と答え、再修理が始まった。
すぐにアームが取り外され、たまたま、開催会場の知り合いの板金加工屋さんに、持ち込み加工をお願いした。
約2時間後修理は完了し、10時30分にレースに復帰した。ドライバーは平澤から高橋に代わり、はじめアームの様子を見ながら走っていたが、修理中にバッテリー電力が満充電付近にまで回復していたことから、徐々にペースを上げ、追い上げに入った。
2時間30分も停止していたため、順位は総合3位から20位程度まで落ち、クラスでも3位になってしまっていた。高橋はラップタイムを早め、その時間までのコースレコードをだした。
昼過ぎに園田にドライバーが変わり、問題なく周回を重ねた。
園田は、平澤からコーナーは十分減速するように強く念を押された為なかなかラップタイムが上がらず、遂には使用電力より入力電力の方が大きくなってしまった。まさにソーラーカーとなった。
 
180度スピン
 
  180度スピン画像1今回のレースは12時間耐久であり、1人のドライバーは3時間以上の連続運転は禁止されている。そのため、当初のドライバー割は、平澤、下村、高橋、園田、平澤となっていた。
しかし、トラブルがあり4人で済むようになってしまった。
しかも勝敗は既に見えているため、エースである平澤を投入する必要も無い。監督である下村は、新しいモーターの具合を見るために、最後のドライバーとして乗り込むことにした。
監督はピットを園田、平澤、高橋に任せて出走。電力的には十分に余裕があるので、「ピット指示はコーナーに注意して、好きなように走れ」であった。ピットから指揮するときとは別人となった監督は、ピット指示とは裏腹に狂ったようにコーナーを攻めまくり、遂には後輪がパンクしなんと、180度スピンターンをしてしまった。
幸いにも周辺に他車両は無く、怪我も車両に被害も無かった。タイヤ交換のためピットに入り全輪を交換した後、再度、監督が搭乗、しかし、性懲りも無く何かに取り憑かれたように走り、12時間に及ぶ長いレースが終わった。
結果、監督の無謀な走りも空しく、クラス2位となった。
今回の結果から、新たに購入したモーターの取り付け部分の問題点や、制御に関する問題点が浮き彫りとなり鈴鹿に向けて、多くの課題が明確となった。

また、今回のレースにおいて、多くの皆様のご協力を賜り御礼申し上げます。
   
 
180度スピン_画像2
 
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