琵琶湖周航の歌の合奏用アレンジ譜は、ほとんど出版されていないため、自分でアレンジしてみました。きっかけはサキソフォン・アンサンブル用に受けたアレンジ依頼でしたが、勢いで中〜大編成の吹奏楽版を書いてしまいました。作業途中で構想はどんどん膨らみ、琵琶湖にゆかりの音楽を題材にしてスメタナのモルダウのような音詩に仕上げたいとまで考えたのですが、他に「これは」という素材が見つからず、なによる私自身の作曲能力と構成力の欠如により、琵琶湖周航の歌のメロディを借りて琵琶湖の一日を描写する、という形に落ち着いた次第です。
本頁の楽譜(pdf形式)、MIDIファイルは御自由にダウンロードして頂いて結構です。ただし、著作権は編曲者が所有致します(原曲の著作権は消滅しております。)商用での二次利用、ならびに著作者に無断での改変、再掲載はご遠慮願います。リンクは歓迎です。実際に公開の場で演奏する機会がありましたら、ぜひ御一報ください。録音を聞かせて頂けましたらさらに嬉しく思います。
中〜大編成の吹奏楽アレンジです。(歌伴ではありません。) 滋賀県南東部に拠点を置く一般吹奏楽団「日野ウインドアンサンブル」の定期演奏会でのアンコール曲として何度か演奏されています。
総譜 A4用紙11ページ
パート譜
フルート 1st&2nd
オーボエ 1st&2nd (Fl、Clパートと補完しあいます)
Esクラリネット
Bbクラリネット 1st、2nd、3rd
バスクラリネット
バズーン 1st&2nd(バスクラ、T.B.サックスと補完しあいます)
ソプラノサックス(オーボエのBb記譜)
アルトサックス 1st&2nd
テナーサックス
バリトンサックス
フリューゲルホーン 1st&2nd (オプション扱いですがTp人員に余裕がある場合は是非加えてください)
トランペット 1st&2nd
トランペット 3rd&4th
フレンチホルン 1st&2nd
フレンチホルン 3rd&4th
テナートロンボーン 1st&2nd
バストロンボーン 3rd&4th(4thはテューバと補完しあいます)
ユーホニアム(部分的に二声に分かれますがバズーン、サックスと補完し合っています)
テューバ
パーカッション(トライアングル、サスペンション・シンバル、
カヤンバorオーシャンドラム:波の音の擬音を出す楽器)
ティンパニ(三台:F、C、Bb)
鍵盤打楽器(ヴィブラホン、グロッケン、マリンバ:
ちょっと忙しいですが一人でカバーできます。マリンバは硬めのヴィブラホンでも可)
なお、Esクラとバズーンはスコアにはありません。
冒頭は「さざ波」のような(モルダウの冒頭を長調にしたような)動機に導かれたイントロで開始されます。朝靄と解釈していただいても結構です。琵琶湖の朝は湖東の広い盆地を包む霧靄を通した柔らかい日差しで明けるのです
旋律は三回繰り返されます。(なお、原曲の歌詞は6番まであります。)
1番は ユーホニアムとバズーン 〜 トランペットの弱奏 前半に絡まる木管高音部は朝日を反射する湖面の揺らぎです。
2番では、さざ波がもう少し大きな「うねり」 になり、旋律(クラリネット)に絡みます。
3番では「うねり」の動機が「輝く太陽」の動機となり、旋律に絡まりながら大きな盛り上がりを迎えます。午後の太陽に輝く湖面と比良の山々の雄大な眺め。
エンディング
西側に山が迫っているため、陽が傾き出すと、琵琶湖の夕暮れは、足早にやってきます。西の空を赤く染めた夕陽が、湖西に連なる比叡と比良の山々を黒く映し出して、琵琶湖の1日は静かに暮れて行くのです。
金管・打楽器合奏用のアレンジです。音域面では小学生の金管バンドを念頭においておりますが、音楽的にはオトナのバンドでも十分に楽しんで頂ける物と考えております。滋賀県の竜王町、竜王公民館吹奏楽教室「竜王ユースブラス」により、2007年度、小学生金管バンドフェスティバル西日本大会にて演奏されました。
吹奏楽版に比較し、全体を2コーラスに短縮、さらに音程を2度下げることにより発音を楽に、加えてEs管楽器の運指を易しくして有ります。16分音符の連続は、一見難しそうですが、音の跳躍が少なく、さらに同じフレーズの繰り返しが多いので、それほど難しくはありません。音階練習みたいなものです。むしろ息が続かない子供達にとっては主旋律の連続性を保つことの方が難しいです。琵琶湖ゆかりの曲、ぜひ歌詞と一緒に覚えていただければと期待いたします。
パート譜
トランペット・コルネット 1st、2nd、3rd、4th(3rdパートが部分的に2部に分かれる)
フリューゲルホーン
アルトホーン 1st&2nd
トロンボーン 1st、2nd
ユーフォニアム・バリトン 1st&2nd
バステユューバ
打楽器 トライアングル、バスドラム、カヤンバ(波の擬音)、サスペンションシンバル
鍵盤打楽器 マリンバ、ヴィブラホン、グロッケン
ティンパニ(バスドラムで代替可能、ティンパニが入る場合バスドラムは省略)
調性は吹奏楽版と同じ、音楽構成は金管バンド版とほぼ同じ内容を金管8重奏に凝縮しました。オプションの木管パートを加えた10〜15人規模の小編成吹奏楽団でも演奏することができます。
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公開 2009.01.21.
改訂 2009.01.31.
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2007.12.31