The Place in the Sun

三文楽士の休日 2007鈴鹿編

FIA ALTERNATIVE ENERGIES CUP
DREAM CUP ソーラーカーレース鈴鹿2007

結尾(コーダ)が欠けた夏の奏鳴曲(ソナタ)
"A Summer Sonata without Coda"

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§1.序奏部 「三回目の冬」


2006年 秋

10月6日 16:30頃 幕張メッセ

 展示会の会場から去ろうとして、出入り口で土砂降りの雨に躊躇していた僕の視界に、この人の姿が飛び込んできた。

 「!?」

 日本は狭い。仕事柄、展示会関係には頻繁に足を運んでいる。もちろん展示会場で、関係業界での知り合いに合うことは多いのだが、こういうのは初めて。あらかじめ合流する手筈だった平澤を交えて急遽開催された懇談会では豪州神話の続きをたっぷりお聞かせ頂くことが出来た。

 
日本は狭い!
 
さらに3分後には!!

2006年 晩秋

 浜松ソーラーバイクレースの事後処理を終えると既に年の瀬だった。

 鈴鹿で獲得したモーターチューン権を使うために、サンレイクNEOからモーターとコントローラを外してミツバさん送り、本戦直前に応急修理したラックピニオンボックスの底の補強と補強と、車体を裏返して、懸案の前輪サスペンションの底カバーを新調するための型作りに着手しなければならない。


ラックピニオンボックスの下をくぐる様にカーボン補強したリブを増設。


2007年 冬

 2月、TV番組製作会社から取材申し込み。子供向けに乗り物を紹介する番組だという。取材OKと返事をした後でモーターが帰ってくる予定日と取材見込み日の前後関係が微妙なのに気が付き、慌ててアタフタと段取りしたのだが、その後番組製作会社からはナシの礫。

 恒例の芦屋大学と鈴鹿サーキットでの製作講習会には個人的にスケジュールが合わなくて参加できなかった。東京会場での講習会にはチャレンジクラスで90周を達成した柏会が講師として招かれ、ホットな議論がかわされていたらしい。どこからともなく、OSU:大阪産業大学が変換効率25%のGaAsセルを入手したらしい、という噂が伝わってきたが、それを遠い異国の話のように聞き流してしまうくらいに、ただでさえ刺激の乏しい冬が過ぎていった。


2007年 春〜初夏


 エンジンがなかなか、かからないまま迎えたゴールデンウイーク。サス底カバーに奮発して張り込んだカーボンは、樹脂の配合を間違えたのか、なかなか硬化してくれない。結局GWに出来たのはラックピニオンボックス底の再補強工事とカウル前部の左右の角を丸める小改造のみだった。


尖っていた先頭部の左右の橋を切り落とし、



発泡スチロールを貼り付けて整形、表面に補強繊維を積層して塗装。
仕上げはあまりキレイではないが、生産性は高い。

 試走会に向け、新しく採用したバッテリーNPX1220H用にケースを新調、スチレンボード外形を補強繊維クロスで包むという意味ではカウルと同じ構造だが、合板で内型を作り、補強繊維に軽量高強度なダイニーマクロスを使ってみた。平行して車体下面の凸凹を隠すための小物パーツを製作、効果の程は気持ち程度か??


新調したバッテリーボックス



シャーシを裏返し、サス下になる部分にダンビと紙粘土で応急型を作りつけ、



補強繊維布(ザイロンクロス+カーボンクロスを奮発)



離型性の高いポリエチレンフィルムを被せ、砂袋と鉛バラストで押さえ込む。


6月25日(月)

 鈴鹿サーキットでの試走会。モーターチューンの効果は如何に!?と期待したが・・・・・・・どうも芳しくない。こんなので良いのだろうか? と煮え切らない思いを沸々とさせながらも、月日は無情に過ぎてゆく。

 

試走会詳細はこちら

試走会レポート
試走会ギャラリー



レギュレーション改定で、製造後10年以上経過したヘルメットは使えなくなってしまった。


メン氏親子が製作してくれたバッテリーケーブル

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