The Place in the Sun

三文楽士の休日 2001鈴鹿編

FIA ALTERNATIVE ENERGIES CUP DREAM CUP SOLAR CAR RACE SUZUKA 2001

2001 マレーシアから鈴鹿に続く道
The Way form Malaysia to Suzuka 2001


§2.再生への道程

2001.07.07(土)  09:30 滋賀県某所 サンレイク・アジト

 後尾部の本格的修理開始
 ソーラーパネル 5枚取り外し、
 ウインカ取り外し → サウンドカクテルの園田氏に
 リムを残し、後尾部切り落とし
 リム、継ぎ足し
 発泡スチロールブロックの積層
 6点式シートベルト装着
 さびてる部分を磨く

 午前中、太田鉄工では太田氏と平澤によるラチェット改良についての打ち合わせが行われた。

2001.07.08(日)  09:30 滋賀県某所 サンレイク・アジト

 ヘルメットのカビ取り&日光消毒 と 後尾部の削り出し。

 マレーシアでの追突事故によりサンレイク号の後尾部はクシャクシャに潰れていた。外装はスーパーファイバー:ザイロンのクロスで補強されたエポキシ樹脂、内側は発泡スチロール。その内側材料が粉々に砕けている。それを無理矢理引っ張り、板で挟んで成形し、内部にエポキシ樹脂を注入して固めてしまう、という荒療治で形だけは保っていたが、あくまで応急処置であり、そのまま使い続けるわけにはいかない。潰れた後尾部を、リム材が変形していない部位まで大幅に切り取り、リム(と云っても硬質の発泡スチロールボード)を延長して、リム間に発泡スチロールを挟んで接着し、元々の形に削り出す。



2001年06月10日 追突された後尾部、応急修理中


 ボディ製作過程が、どういう状況であるか、想像はしていたが、・・・・あまりに・・・・想像していたとおりだった。全身、発泡スチロールの粉塵で真っ白になっての作業。図面があるわけではなく、時々離れて遠目にバランスを見て、ここが太いの、少し傾いているだの議論しながら、・・・型紙くらい作らないのかなあ?・・・などと僕は戸惑うのだが、何度も同じ道を通っている他のメンバーはズイズイと作業を進めていくのであった。

 削りだし完了。テール牽引フックの作製と埋め込み。まずは上面のみザイロン布を積層。オートクレーブを持たないTeam SunLake の悩みは、いつもこのプロセス。なかなかキレイに貼れないのである。後尾エッジで折り返し反対面にもクロスを重ね、合板、大きなスポンジマットなどを駆使して曲面を押さえ込み、水を満たしたポリエチレン袋を重しに乗せ、全体をブルーシートで覆って、エポキシの硬化を3日間待つ。



左:潰れた部分を切り取る。 中:まず縦リブの継ぎ足し。 右:発泡スチロールブロックを貼り付ける。

2001.07.09(月)

 下村監督は後ろ髪をひかれる思いで韓国へ出張に・・・当初は日帰りの予定だったのだが、次第に伸びて5日間。さらに未確認情報によると、ひょっとすると来週月曜日にも韓国でアポが入ったとか、どうとか・・・・でも監督がどこに居ようと、硬化剤を混ぜたエポキシは固まるのである。


2001.07.11(水)  18:30 滋賀県某所 サンレイク・アジト

 後尾積層部分を覆っていたブルーシートを恐る恐るめくると・・・・・・
 上に5個載せた筈の水袋が4個しかない。真ん中で袋を縛り付けていたガムテープが暑さに負け、一個が下に落ちていた。
 サイドエッジの押さえはGood
 ベニア&シャコマンがとぎれたところに、ウキあり。ウインカ−取り付けの時に切り開くから、まあいいか。
 ボディの継ぎ目はキレイに仕上がっている。
 押さえのビニル袋、Good Idea。欲を出せば、やっぱ、水枕みたいなのが欲しい。
 テールは、ちょっと失敗。

失敗その1 ザイロンが、うまく巻き込めていない。ベニアの押さえもイマイチ効いていないのか、追突してくる車をまっぷたつに切り裂くのはちょっと無理。巻き込み具合が左右違うので形が左右対称じゃない。
失敗その2 ちょっとたれ下がってるかなあ・・・・・C型クランプの重さに負けて。下側のラインは贔屓目に見れば真っ直ぐ。

  竹原の採点は80点

2001.07.13(金)

 太田鉄工所さんよりラチェットシステム完成の連絡


2001.07.14(土)  09:30 滋賀県某所 サンレイク・アジト

 裏側のザイロン貼り実施 要領は表側と同じ。ボディーを仰向けに寝かせての作業。ソーラーパネルを貼り付けたまま仰向けになっているソーラーカーの姿など、そうそうお目にかかれるもんじゃない。

 後輪、モーター&ラチェットを取り付け。
 太田さんの太鼓判付きである。今度こそは大丈夫だろう。



サンレイク号後輪:
ダブルウィッシュボーン式サスペンションにより
重量20kgのNGMインホイールモーターを支えている。




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2001 マレーシアから鈴鹿に続く道  §2.再生への道程
The Way form Malaysia to Suzuka 2001 Section 2 Reproduction

第一稿(テキスト版)  2001.08.04.
第二稿(WEB公開準備)  2006.09.25.
第三稿(微改訂、テキスト版公開)  2010.10.15.
第四稿(改訂・追記、画像追加)  2010.10.30.

Copyright Satoshi Maeda@Team Sunlake
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