バレンシア旧市街の中心にある大聖堂前広場　写真中央が鐘楼：ミゲレテ（ミカレット）の塔

バレンシア旧市街

　中世のバレンシアは城壁に囲まれた城塞都市で、旧市街と呼ばれる１．６×１．２ｋｍ程の卵型のエリアが、城壁に囲まれていた場所になる。城壁は取り壊されているが、一部、門があった部分だけが「塔」として残されており、旧市街を取り囲む目印になっている。旧市街の北側は、トゥリア川跡であった緑地ベルト（1957年に大洪水があり、流路と河口を市の南側に移す工事が行われた）に囲まれており、城壁があった当時はこの川が堀の役目をはたしていたものと想像する。
　旧市街の中心には１３世紀から旧モスク跡に建設が始まったと云われる大聖堂と、１５世紀にイスラム王宮跡に建設されたと云われるラ・ロンハ（絹の交易所跡、世界遺産）があり周辺には多くの古い教会がのこされている。美術館も、古い教会や修道院だった建物が利用されており、建物そのものが歴史遺産でもある。街全体が遺跡の上にあるようなもので、ここは発掘中か？と思われる空き地を何カ所か見かけた。水道事務所（？）と思われる建物前の池を覗き込むと、池の底はガラス板で、その下に建物跡と思われる遺跡がそっくり残されていた。８世紀から数百年間イベリア半島全体を支配したイスラム王朝の古い都市の上に、スクラップ＆ビルドで、上に上にと新しい都市が建て増しされていった様子がよく解る。

市内交通

　　メトロ　　チケットは自販機で購入。市の中心部は１．３Ｅ。
　　　　　　　呼び名はメトロだが、 地下鉄と路面電車が混在している。
　　　　　　　比較的大きな駅には改札ゲートがあるが、何もない駅の方が多い。
　　バス　　　路線が複雑すぎ、所要時間も読めないため一度も乗らず。
　　タクシー　空港←→旧市街間で１５〜２０Ｅほど。
　　　　　　　運良く外国からの出稼ぎにきている運転手にあたると英語が通じる。
　　徒歩　　　旧市街はひたすら歩く。道路は放射状になっているため地図がないと少々苦しいが、
　　　　　　　丸一日歩き回れば、ほとんどの名所旧跡を巡ることが出来る。
　　　　　　　細い路地を歩いていると歩行者道路のような錯覚に陥るが、車道なのでご注意を。

　滞在したホテルが市から離れていたため、毎日の移動手段が渡西前の最大の関心事であったが、市の中心にあるRENFE（スペイン国有鉄道）の駅まで、ホテルのシャトルバス。駅からタクシーなりメトロで目的地へというコースが定着した。同じホテルに目的を同じくする人達が結構宿泊していたため往路のタクシーは国際乗り合い状態だった。

中央に見えるのが闘牛場、右はRENFE：スペイン国有鉄道の駅舎

駅の向かい側の建物

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バレンシア市庁舎

RENFEの駅から北に向かって数分歩くとバレンシア市庁舎広場に着く

バレンシア市庁舎　角度を変えて

市庁舎拡大　火祭りの際には、この市庁舎前広場が爆竹で埋め尽くされるらしい

大聖堂　カテドラル　Catedral

さらに数分、北に向かって歩くと大聖堂(Catedral)前の広場に出る

　

左：大聖堂に隣接する鐘楼ミゲレテ（Miguelete ミカレット）の塔　　右：大聖堂の隣にある聖カタリーナ教会の鐘楼

大聖堂の入り口

教会中央の内陣の上にあるクーポラ

入り口の右手に大聖堂の模型、点字の説明文と点字地図

同じく反対側から。何世紀にも渡って建て増しされている大聖堂全体の構造がよく解る。

大聖堂内部の大空間　明るいところがクーポラ

クーポラを見上げると　窓の細かい細工も石造りらしい

ステンドグラス　安物のデジカメでは色が飛んでしまっているのが残念
使徒の門の内側の上にある窓（・・・・・だと思う。撮ってるときは意識していないので）

祭壇上の円蓋

祭壇を取り囲む宗教画より、パイプオルガンに目がいってしまう罰当たりな私。

ミゲレテの塔に登り、大聖堂のクーポラを斜め上から　クーポラ飾窓の拡大
周囲に高い建物がないため、旧市街をほぼ一望できる。

北方向　中央に見える門が旧市街を囲んでいた城塞の跡の一つ「セラーノスの塔」

西方向　同じく城塞の跡「クアルトの塔」が中央に見える

南東方向　旧トゥリア川の河口に近い所に建築された「芸術・科学都市」が中央に見える

南方向　手前に聖カタリーナ教会、遠くに市庁舎の天辺がかすかに見えるんだが・・・

西南西方向　左のドームは中央市場　その隣、旗が掲げられている所がラ・ロンハ

ミゲレテの塔の鐘

別の路地から覗いたミゲレテの塔

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