DAY 1 16.Mar.2014 Lensfield Hotel - Double Tree by Hilton/Cambridge/UK
DAY 1 2014年03月16日 日曜日 レンズフィールドホテル〜ダブルツリー・バイ・ヒルトン
03:00 Lensfield Hotel/Cambridge/UK
目が覚めた。
体内時計では正午。
昨夜、ケンブリッジのバス停到着時に見渡した限り高層ビルは無かった。歴史的風景を大事にしているのだろう。ネットで見つけた Lensfield Hotelは、ほどほどの料金で朝食と無線LANサービス込みということで選んだ(一泊100ポンド程度)。部屋数は30と小さく、家族経営的な雰囲気を感じた。1850年建築の古い建物の中を改装して使っており、中は平面も上下も複雑に入り組んでいる。僕の部屋は2.5階で、半屋根裏風。モダンなホテルに比べればユーティリティは貧弱そうだが、特段苦にはならない。街中の古いホテルは似たり寄ったりだろう。
06:00 朝シャワー
水は硬水。石鹸もシャンプーも泡立ちは悪く、肌はカサカサ、髪はバリバリである。
07:00 7時頃に食堂に行ったら、開くのは7:30からとのこと。時間つぶしにホテルの付近をぐるりと散歩することにした。ホテル周囲のアパートメントも煉瓦作りでお洒落だ。
Hobson's Conduitホブソン水道 (Hobson's Conduit) の記念碑。ホブソン水道は1620-1624年にかけて、ケンブリッジ大学と街が共同で、街の4−5km南にある Nine Wells泉から引いた歴史的な水道。この記念碑は、元々は街の中心にある市場の噴水の一部だったが、1856年にあった市場の火事の後、現在地に移設されたとのこと。この記念碑があるところが南から引かれた地上水路の終点で、ここからは暗渠になり道路の下を街の中心に向かっている。
The Leys School
トランピング・ロードを挟んで向かい側には、メソジスト教会が1875年に設立した 11〜18才を対象にした寄宿制の学校「レイズ・スクール」。日本なら文化財級の十分すぎる風格だが、これでもケンブリッジでは新しい方になる。手入れの行き届いた庭にはリスが住み着いていた。
07:40 朝ご飯は英国伝統料理
食堂に戻ると、「Good morning again.」と、先ほどのマダムに迎えられた。飲み物/紅茶orコーヒー、トーストのパンの色/白orブラウン、卵料理のリクエストを問われる。ビュッフェには、スクランブルエッグ、豆の煮込み、マッシュルーム、焼きトマト、ソーセージ、背肉のベーコン、ハッシュドポテト、チーズ類にハムスライス。野菜はキュウリの輪切りとプチトマトのみ。直径40cm程もある大きなタルトが3枚にパウンドケーキ、市販袋そのままのオートミールとコーンフレーク類。日替わりで提供されるのはフルーツだけで葉野菜はナシ。
The English Breakfast
決して嫌いなメニューではないが、全体に油っぽく、ベーコンは物凄く塩辛い。せめてレタスとマヨネーズがあれば文句はないのだが、毎日変わらずこのパターンが続き、食べ物には比較的無頓着な僕も、さすがに食傷気味になった。(トドメに帰りJALで、全く同じパターンの機内食が出てきて辟易した。)
09:30 徒歩ツアー開始
午後には日本代表団の事前打ち合わせが予定されているので、午前中に街の散策に出た。天気は快晴。毎日がよい天気とは限らないので、天気がよい日に見れる物は極力見ておいた方がよい。「イギリスは寒い」と皆が云うので、目一杯、防寒対策して身構えてきたのだが、日本より暖かいくらいである。
ベストは脱ぎ、ジャケットを羽織り、備えにマフラーだけ肩にかけて出発。実際、朝の蕾が昼過ぎには開花しているくらい季節外れの陽気だったようで、タンクトップの若い女性がジョギングしていた。普通の桜が三分咲き、早稲品種は満開一歩手前である。
ケンブリッジの観光コースは旧市街の西側を流れるケム川周辺であるが、午前中に、日が当たる東側から歴史的建築物を見ようと、ちょっと変則的なコースを歩いてみた。まず、昨日のバス停があるパークサイド側から一気に街の北側まで歩き、そこから観光コースをブラブラと南下してホテルに戻る作戦である。
レンズフィールド・ロードを東に向かうと、まずケンブリッジ大学の化学学部、次いでスコット極地研究所(極地博物館)その次に、昨夜、暗闇で見上げた・・・・
Church of Our Lady and English Martyrs
(Cambridge Roman Catholic Charch
more pictures
ケンブリッジ・ローマ・カトリック教会(聖母教会)。イギリスはみんな英国教会だと思いこんでいたが、そういう訳でもなく、キリスト教の多くの宗派が共存しているようだ。この教会は、19世紀に建てられたイギリスでもっとも大きなカトリック教会のひとつらしい。正式名称は「Our Lady and the English Martyrs」 聖母と英国殉教者教会。
Regent Street
この交差点から、リージェント通りを北上する。道中には中華料理屋や日本食レストランもあった。
Parker's Piece
Parker's Pieceの西角からの眺め。昨夜バスを降りたのは芝生広場の向こう側。小さくナショナル・エクスプレスのバスが見える。向かって左側、公園に面して University Arms Hotel がある。さらに、リージェント通りを北上しつづけると、
St Andrew's Street Baptist Church
今度は、バプテスト派の教会があった。このあたりで Emmanuel College の前を通っているのだが、外観が比較的地味なためか見落としてしまった。美しい中庭とチャペルが拝めるはずだったのだが。リージェント通りから右に、ちょっと脇道っぽいクライストレーンに入って進むと
Christ's Pieces
「クライスト・ピース」という芝生広場。ここは歩道脇に木が植えてあり、夏だったら木陰のトンネルになるのだろう。広場の向こうには、
Cambridge Presbyterian Church
またまた別の宗派のケンブリッジ長老派教会が見える。手前には小さな幼稚園?、広場の中央に作られた花壇は
Princess Diana Memorial Garden
ダイアナ妃記念庭園だった。長老派教会の尖り屋根に惹かれてクライスト・ピースを突っ切ってしまったので、クライスト・カレッジ(Christ's College)をスルーしてしまった。
Jesus College
ジーサス・レーンに出て西に進路を向けると、ジーサスカレッジ。道を挟んで先ほどの長老派教会。そのままゴチャゴチャと進むと、12世紀に建てられた古いスタイルの教会:ラウンド・チャーチ。のある交差点に出た。徒歩ツアー開始後、約1時間経過。
Round Charch
一般に教会は上から見ると十字架の形をしているのだが、この教会は円形。残念ながら工事中。これでも古さはケンブリッジでは2番目なのだと。一番古いのは後ほど紹介する St Bene't's Church
St John's College
ラウンドチャーチの対角側はセント・ジョン・カレッジのチャペル。ここも後ほど再訪する。
Sidney Sussex College
シドニーストリートを南下。途中にシドニー・サセックス・カレッジ。実はカメラの内蔵時計と英国時間(標準時)を対応させる目的でチャペルコートの時計台を撮影。道は西に向けてカーブし、マーケット・ストリートに続く。カーブの曲がり角にホーリー・トリニティ教会。ようやく英国教会が現れた。
Holy Trinity Church
そのまま進むと視界が突然開けた。市場である。グレート聖メアリー教会の裏手にあたる広場が、ケンブリッジ市管理の常設青空市場になっている。日曜日だけではなく普段の曜日も市が開かれている。
Market Place ケンブリッジ市が管理する青空市場
規模は大きくはないが、食品(野菜、果物、パン、お菓子、肉製品)から服飾品、雑貨、土産物、手作りアート、中古LPレコードから楽器まで何でもあり。これはたまらん。ここで日本代表団の某氏と遭遇。
「こんな所に市があるなんて・・・・・僕は(誘惑に)耐えれません。」
「無理に耐えなくても、いいじゃないですか。」
危うく手作り?ギターに手を出してしまうところだった。
St Edward King and Martyr
市場の南西角からビーズヒルという小径を南下すると、途中に St Edward King and Martyr教会。道なりに西に曲がるとベネ・ストリート。そこに・・・・・・・・・、
St Bene't's Church
ケンブリッジで最も古い教会である聖ベネット教会。装飾のないシンプルな塔は1025年頃の建築で、ケンブリッジで最も古い建物。さらに進むと再び視界が開けた。
King's College
ケンブリッジで最も豪華絢爛な建物と云われるキングス・カレッジが目の前に現れた。憧れのアカペラグループ「キングズ・シンガーズ」の母体は、このカレッジの聖歌隊である。
King's College Chapel
堂々たる偉容のキングス・カレッジ・チャペル。後ほど中に入ってみることにする。
Great St Mary's Church
キングス・カレッジの向かい側は、ケンブリッジ大学の主教会であるグレート聖メアリー教会の正面。尖塔の上まで登るとケンブリッジ中心街を一望できるのだが、それは後日のお楽しみ。
Senate House
キングス・カレッジ・チャペルの隣のギリシャ古代神殿風の建物は1730年完成のSenateセナータ・ハウス(評議員会館)現在はケンブリッジ大学の主な集会場として使われている。
Gonville and Caius College
豪華な彫刻を正面にたたえたゴンヴィル・アンド・キーズ・カレッジ。
Trinity Street 通りの奥にトリニティ・カレッジが見える
キングス・カレッジ前の広場というか道というか(King's Parade) から北に抜けるトリニティ・ストリートを北上。すぐに St Michael's Church この教会、全貌がよく解らない。さらに進むと、トリニティ・カレッジのグレート・ゲート。自転車が整然と並べられているところは多くない。入り口上の彫像は創設者ヘンリー八世。
Trinity College Great Gate
St Johns College
さらに進むと聖ジョンズカレッジ。門のデザインがトリニティカレッジと似ているが、こちらの彫像は女性。チャペルの向こう側が、ラウンド・チャーチがあった交差点になる。徒歩ツアー開始後、約2時間経過。
Magdalene Street
ここから北向きの進路を取り、ブリッジ・ストリートないしモードリン(Magdalene)・ストリートと呼ばれる道を進む。Magdaleneはマグダラのマリアの意。ワグナー的にはマグダレーネ。ティンバーフレームと白漆喰との対比が美しい「Bridge House」には Cambridge School of Visual and Performing Arts の看板が掛かっていた。
Panish Church of St. Clement
カム川の少し手前に パニッシュ教会。こちらはギリシャ正教である。( Greek Orthodox Church of St Athanasios and St. Clement )
River Cam and Scudamore's Punting Station
ようやくカム川に到着。ケンブリッジの地名は単純明快。カム川「River Cam」にかかる橋「bridge」。 パンティング(竿で操るボートに乗って、カム川沿いを遊覧)の基地の一つがここ。結局最後まで乗らずじまいで終わった。
Magdalene College
パンティング・ステイションの向かいがモーダリン・カレッジ。
道を挟んだモーダリンカレッジの向かい側のアパートメント?(モーダリン・カレッジの宿舎か?)の間から川岸まで出れそうだったので入ってみた。
先ほど渡った、モーダリン・ブリッジが見える。
モーダリン・ストリートに戻り、ノーサンプトン・ストリートとの交差点まで進むと、交差点の右側が 聖ジャイルズ教会。
St. Giles Church
左側に、ケンブリッジ・カントリー・フォーク・ミュージアム。左に折れノーサンプトン・ストリートを、もう一歩進むと、
St. Peter's Church
聖ペテロ教会。ここは英国教会だが、「教会保全トラスト:Churches Conservation Trust」の管理。流石にこれだけ教会がたくさんあると、ケンブリッジ市の人口で全てを維持することはできないのだろう。ノーサンプトン・ストリートを進むと
Westminster College
ウエストミンスター大学。ここはケンブリッジ大学の学生寮的なカレッジとは異なり、独立した神学校。ここから道路は弓なりに南を向き、名前もクイーンズ・ロードになる。このあたりからが「バックス」と呼ばれるエリアになる。つまりは有名なカレッジ(聖ジョンズ・カレッジ、トリニティ・カレッジ、クレア・カレッジ、キングス・カレッジなど)の「裏庭」であるが、手入れの行き届いた広大な芝生広場の中をケム川が流れる優雅さは、到底「裏」などと呼べるものではない。
地図では、ケム川にかかる橋を順番にジグザクに縫うように進めば、見所を順に拝めそうに思えたので、そのプランに沿って進むことにした。(実際に歩いて解ったことだが、この作戦は破綻。地図に掲載されている全ての橋と道路が通れる訳ではない。多くの橋と小径は、各々のカレッジの敷地内なので、自由に通れる通路は限られている。)
St John's College の裏門に続く小径、ここはやり過ごして、
"The Avenue" トリニティ・カレッジの裏門に続く道を進む。
ケム川越しに、St.John's College の New Court
ケム川を渡ったところが Wren Library
ここからガレット・ホステル・レーン(Garret Hostel Lene)に入ろうとしたのだが、レーンに抜ける門が閉まっている。(出られないのではなく、おそらく本来想定されているコースが正面のグレート・ゲートから入り、裏門に抜けるコース。)
あきらめて元の道をクイーンズ・ロードまで戻りガレット・ホステル・レーンの起点から再びケム川を渡り、トリニティ・レーンに入って、クレア・カレッジの正門に向かった。ガレット・ホステル・レーンの街側はご覧のような細い路地。
Clare College Old Court
クレア・カレッジの正門からオールドコートの玄関口を見上げる。クレアカレッジは敷地内を突っ切ってケム川を自由に渡ることができる数少ないカレッジ(であることが、歩き回ってみて解った)である。
クレア・カレッジを突っ切ってケム川を渡り、フェローズ・ガーデン(立ち入り禁止)を横目に見ながらクイーンズ・ロードまで歩く。道を渡ると明日からの仕事場であるクレア・カレッジのメモリアル・コート。ここは明日以後の楽しみに残し、南下してキングス・カレッジの裏門から、
King's College Back Gate
入ろうとすると「No!」と制止された。「ここからは入れません。」
遠目に見ていると、けっこう人が往来していたので、フリーだと期待していったのだが、ここから入れるのは学生達だけで、見学者は見学者用の入り口からしか入れないようだ。その見学者用入り口は、さきほど通ってきたクレアカレッジの正門のすぐ隣にあった、キングス・カレッジ・チャペルの入り口であった。また戻らなければならない。この時点で徒歩ツアー開始後、約3時間経過。
Clare College Old Court from River Cam side
と、いうことで、全く同じコースでクレア・カレッジに戻る。景色が景色なので何度通っても飽きはしないし、見る方向が変われば別の魅力を見つけることが出来る。
キングス・カレッジ・チャペルの門(左)と、チャペルの入り口(右)。拝観料は7.5ポンドと高め。キングス・カレッジの豪華絢爛さから、かけ離れた、日の当たらない路地裏で、入り口も暗くて少々不気味だが・・・・・
King's College Chapel
一歩、中に入ると、入り口で受けた印象は吹き飛んでしまった。チャペル内は白基調で明るい。側面の全ての大窓にステンドグラスが施されていて、外光が十分かつ適度に調光されてチャペル内に入ってくるようになっている。
パイプオルガンはチャペル中央の間仕切り的な位置に設置されている。この日はレコーディングの準備中のようで、オルガンの手前側には小規模なオーケストラ用の椅子配置とマイクスタンド等々の録音基材が設置されていた。屋内彫刻と、チャペル側室の展示(カレッジの歴史、ステンドグラス製作プロセス、チャペルの構造等々)に見入ってとれていると・・・・・・突如、オルガンの音が響きわたった。曲は聞き覚えのある賛美歌であったが・・・・・・時々つまったり、音色を変えて弾き直したり・・・・・要するに練習中だった。オルガンの演奏席は隠されていて、奏者はTVモニターで指揮を見ながら演奏する仕掛けのようである。
King's College Front Court
チャペルを出ると、キングス・カレッジの前庭(Front Court)。一時間ほど前にKing's Parade側から見たキングス・カレッジの正門を内側から見る形になる。
King's College Back Lawn
キングス・カレッジの裏庭(back lawn)。芝の色が濃い。 チャペルの左側の建物は Clare College Old Court。
Queen''s Backs
King's Bridge を渡り、ケム川西側の広大な芝生広場:キングス・バックスを経て、先ほど入れなかった裏門から出る。ここからクイーンズ・バックス(Queen's Collegeの裏手)を南下する。
Queen's College の新築部分
Queen's College の旧来部分
クイーンズ・カレッジを回り込むように進むと、シルバー・ストリートに合流。向かい側が、
Darwin College Study Centre
ダーウイン・カレッジ。東に進むと Silver Bridge。橋のすぐ北に数学橋
数学橋(Mathmatical Bridge)は Queen's College のケム川を挟んだ東西を結んでいる。
Silver Bridge の南側はパンティング・ステイション。ダムと水門があり、ケム川の、ここから南側は一段水位が高くなっている。地図では、ダーウィン・カレッジの中を通る道が書いてあるのだが、通れそうもなかったので、
Mill Pond
Newnham Road まで出て、ミル池(Mill Pond)の角の Cafe "Bella Italia" の横をすり抜け、
Coe Fen
緑地「Coe Fen」を通り、朝方に見た The Leys School の横を通ってホテルに戻った。総所要時間は、4時間20分であった。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
15:00 Doubletree by Hilton Cambridge
日本代表団前日会合場所に指定されたケム川沿いに立つ高級ホテル「ダブルツリー・バイ・ヒルトン」に集合。参加国の状況に関する情報交換、日本代表団の主張内容の再確認と、会議録作成係の担当決めが行われた。
17:30 会議終了
17:45 Jamie's Italian - Cambridge Free Library -
会議第二部(懇親会)
「昼間に良い店を見つけた」というメンバーに付いて徒歩にて移動。到着してみると、そこは「自由図書館」。昼間、この建物の前を通った記憶がある。建物そのものは古い図書館なのだが、中はイタリア料理店に改装されている。Wild Rabit を初めて食した。
Jamie's Italian
19:40 ホテル帰着 眠い
20:30 ダメだ起きていられない。 朝4時にめざましをかけて就寝。
Peterhouse ケンブリッジで最も古いカレッジ
========================================================================
DAY 2 17.Mar.2014 Cambridge Clare College Memorial Court
DAY 2 2014年03月17日 月曜日 ケンブリッジ、クレア・カレッジ
0:00 Lensfield Hotel/Cambridge/UK
目が覚めてしまう体内時計的には朝の9時。。睡眠時間3時間半だが一度目覚めると眠れない。朝の6時頃までゴソゴソと、昨夜寝入ってしまってできなかった会議の予習と準備。
06:00 朝風呂
07:30 朝ご飯は昨日と全く同じ English Breakfast
07:50 出発
公式会議初日の、この日は道を間違わぬよう、シンプルコースを選択。天気はドンヨリ曇り空。
Coe Fen
まずホテル前の Lensfield Road と繋がる The Fen Causeway を西に向かい、ケム川を越えたところで右に折れて、昨日も通った Coe Fen を突っ切る小径を通り、市街西側の主要道であるQueen's Road を北上した。
Darwen College
Queen's College この距離からだと新旧両方の建物が並んでいるのが解る。
目印はキングスカレッジのチャペル、同カレッジの西門の次が、今日からしばらく「通勤」することになる Clare College の Memorial Coart。職場は一番奥の会議棟:The Gillespie Centre である。
King's College
Clare College Memorial Court Gate
08:15 Clare College Memorial Court/Cambridge/UK
クレアカレッジに到着
Clare College Memorial Court 正面
Clare College Memorial Court 中庭
これらの建物はいわゆる「学生寮」である。
Clare College Memorial Court Gillespie Center
ここが、今日から数日間お世話になる仕事場:ガレスピーセンター。
08:30 レジストレーション
09:00 会議開始
初日の午前中は「全体総会」。
最初に英国人の議長氏のあいさつ。「ケンブリッジの街を歩くときは十分に気を付けてくれ。自動車は止まってくれるが、自転車は止まってくれないからね。」
10:30-50 コーヒーブレイク
初対面の議長氏に御挨拶。「自転車が止まらないのは京都市と同じだね。」
紅茶はもちろん、コーヒーも出てくる。午前のオヤツはクッキー。「英国でおいしいかった物は?」と問われたら、迷わずフルーツクッキーと答えることにする。ドライフルーツがたっぷり入った柔らかめのクッキーは絶品。
11:40 午前の部終了
食事は、この会議棟内で作っている様子。会議案内には歩いていけるところにレストランがありそうな事が書いてあったが、少なくとも徒歩10分圏内に食べ物屋はありそうにない。
12:10 昼食
今日のランチ
予想通りビュッフェスタイルなのはヨシとして、お皿以外の食器の類が全くない。すべて手づかみである。油ギトギトの揚げ物ばかりなので、これには参った。
13:00 午後の部
午後の部は、いくつかのグループに分かれて分科会。私が関係するのは、その中でも最も人数が多い部門である。午後の部前半は分科会全体に関係する内容の討議。
14:40-50 小休憩
15:30 お茶の時間 午後は大きなケーキ付き。懐かしいバタークリームの味だ。
こういうのが4種類出てきた。
15:50 午後の部後半 各国から新規格の提案がぞろぞろ。
16:50 初日の部終了
帰り道 クレア橋で。疲れてます。
Holy trinity Church
楽器屋発見
17:30 Cambridge Indean Cuisine Restaurant "Raja"
VIPの一人が「英国に来たらカレーだ」と、仰るので、この日はインド料理屋にお供することになった。
Cambridge Indean Cuisine Restaurant "Raja"
お肉とルーを別々にオーダーする仕組み。ラムを選び、ルーはマイルドなココナッツ入りにしてみた。狙い通り、カレーと言うよりはラム肉の煮込みシチューといった趣。これは、まず日本では味わえない。
20:00 ホテルに戻り、
21:00 就寝。
========================================================================
DAY 3 18.Mar.2014 Clare College Memorial Court/Cambridge/UK
DAY 3 2014年03月18日 火曜日 ケンブリッジ、クレア・カレッジ
02:00 Lensfield Hotel/Cambridge/UK
目が覚めた。睡眠時間5時間。今日は、私がまとめ役を担当するセクションの会議がある。
06:00 朝シャワー
髪を乾かしているとヘアドライヤーが止まった。どうもブレーカーが落ちた様子。ドライヤー本体はかなり熱い。よく見ると、空気吸入側のフィルターメッシュが綿ボコリで完全に詰まっている。これでは熱くなるはずである。他の部屋のドライヤーもチェックした方が良いよ、とメモを書いてフロントに渡しておいた。
07:30 朝食
食堂を仕切っている恰幅の良い女性、いかにもゲルマン系だなーと思っていたのだが、時々ドイツ語が出る。なるほど。
07:50 ホテル発
この日は ミル川の東側を平行して走る Trumpington Street を通って通勤。この道がケンブリッジの有名どころを縦断する観光道路である。
最初のブロックが、左手(西側)に 塀だけ写っている Fitzwilliam Museum(ギリシャ風外観の大きな建物だが外装工事中)。右手(東側)にCambridge Judge Business School、写真に写っているのはその並びの飲食店等々。高い尖塔は、Emmanuel United Reforment Church、青い旗を掲揚しているのはCambridge University Press の Conference Center が入っているThe Pitt Building。
次のブロックが、左手にPeter House、Parish Church of Little St Mary's、Emmanuel United Reforment Church、と続き右手にPembroke Collegeの広大な敷地。
手前が Pembrock College の The Red Building 続いて Chapel
St Botolph Panish Church
さらに次のブロックは左手が St Catharin's College、右手が手前にSt Botolph Panish Church 続いて Corpus Christi College、向こう側の角に Corpus Clock がある。これを越えると、King's Parade になり、左手に King's College の正門が見えてくる。
街中のカレッジは、敷地の周囲をぐるりと囲うように建物が建てられており、囲われた中に広大な芝生庭園がある形式が多い。なので、外から(通りから)見ると、単なるアパートメントの壁と窓であったり、あるいは賃借している店舗だったりする。カレッジはいわば学生寮で、学生達の生活空間であるから、すべてのカレッジの内部が公開されている訳ではなく、中を見学できるところはそれほど多くはない。
King's Parade キングスカレッジの向かい側は土産物屋などが並んでいる。
King's College Chapel キングス・カレッジのチャペル。曇り空だとくすんで見える
The Senate House of the University of Cambridge の測道
Clare College Old Court クレア・カレッジ・オールドコートの正門
クレア・カレッジ・オールドコート
クレア・カレッジのバックスを通るクイーンズロードに向かう道
キングズカレッジの正面側を通り、ケンブリッジ・オールドスクールズと呼ばれるエリアにあるケンブリッジ大学本部(The Senate House of the University of Cambridge)の横を通りぬけ、東西に長いクレアカレッジの一番東にあるオールドコート側の門から入って川を渡り、クイーンズ・ロードを渡ってクレア・カレッジのメモリアルコート、ガレスピーセンターへ。
08:20 職場に到着
09:00 2日目の会議開始
昨日の分科会の続き。講演会の会場的な部屋よりもフェイス・トゥ・フェイスな会議室の方が良いとのことで昨日とはうって変わって中くらいの会議室。しかし定員max20名の部屋に、25人が詰めかけ、すし詰め状態である。
この日は私の担当分野の規格案が審議されるので、個人的には山場である。一応の準備はしてきているが、国際会議の進行は人生初である。ソーラーカーで云えば、練習無しで、いきなり本戦ドライバーとして車両に乗せられたようなものである。
安心材料は済州島で爆弾発言して会議をグチャグチャにした某欧州大国籍の某人物が欠場していることだったが、その代わりに、某友好大国が自国主張をねじ込んできた。いきなり後ろから追突されたようなものである。規格制定のルール上、その主張を取り入れるのはかなり難しいのだが、どうしても折れる気は無さそうだ。
12:00 昼食タイム
昨日と全く同じ
デザート
13:00-15:00 午後の部 前半
午前の続き。結局、某友好大国に押し切られ、新たな作業が発生してしまったが、その作業は場外で進めることして、日本提案の規格案を次段階に進める事が合意された。レース自体は継続してゴールしたが、ピットでは別の車両をメンテナンスしている、というなんとも妙な案配である。下手な英語での会議運営は脳力を著しく消費し、バッテリーは底を突いている。
15:00-16:00 議事録作成タイム
分科会をいったん中断し、会議録作成担当が、途中、お茶の時間を挟んで、昨日の午後の部から、さきほどのセッションまでの会議録(案)を作成。
16:00 午後の部後半開始
分科会を再招集し、参加メンバー全員でスクリーンに投影した会議録の内容をチェックし、さらに分科会で合意した内容を、明日開催される「まとめの総会」で全体決議して貰うために決議文の形にまとめ直す作業。17:00には終える予定が、なかなか進めず、結局1時間延長になった。
18:00 作業終了
18:30 Cambridge Sea Food Restaurant "LOCH FYNE"
今夜は日本(分科会の議長国)主催の分科会の懇親会。LOCH FYNE は、ケンブリッジでは有名なシーフードの店とのこと。場所はフィッツウイリアム美術館のすぐ前で、今朝の「通勤」時に通ったところである。私が滞在しているホテルからも近い。生牡蠣と丸茹でロブスターの皿盛りを二人でシェア。おいしかったが、牡蛎は生だし、ロブスターはホントに、ただ茹でてあり、レモンとソースが添えてあるだけなので英国料理と言えるかどうか。
向かいに座った米国からの女性委員さんが日本に行ったことがあると話し出した。「鈴鹿サーキットにF1レースを見に行ったの。」 なんと! 「僕は、鈴鹿にあるカレッジで勉強したんだ。それどころか、今も毎年、鈴鹿サーキットで開かれるソーラーカーレースに参加している。」さらに隣の人が、「鈴鹿に行ったことは無いが、富士スピードウェイにF1を見に行った」。
ここから話題はモータースポーツ一色になった。いやはや、英国に来て米国人と鈴鹿友達になろうとは、
21:00 お開き
========================================================================
DAY 4 19.Mar.2014. vol.1 Clare College Memorial Court - Sedgewick Museum/Cambridge/UK
DAY 4 2014年03月19日 水曜日 (その1) ケンブリッジ、クレア・カレッジ - セジウィック博物館
04:00 Lensfield Hotel/Clare College/Cambridge/UK
起床
この日は、午前中に他の分科会、午後にまとめの総会があり、標準化に関する会議は終了である。夜が明ける前に、昨日の会議の(日本語版)議事録を作成して日本メンバーに送信。これで必要最低限の仕事は済ませたことになり、少し気が楽になった。
08:00 朝食の後、ホテル出発
コースを変えて、Tennis Court Street という車両一方通行の狭い道を北上。狭いながらも抜け道らしく、けっこう車が入ってくる。このエリアにはケンブリッジ大学のバイオ、医学系の学部が集まっている。右手(東側)は Downing College の広い敷地「Downing Court」だが、入れそうもない。
University of Cambridge / Depertment of Biochemistry
ケンブリッジ大学/生化学部
ガードン研究所(ケンブリッジ大学 癌、生物学研究所)
施設名の「ガードン」は、細胞核の移植技術の開発によりクローン技術の基礎を
築き、ノーベル生理学・医学賞を受賞した Sir John Bertrand Gurdon にちなむ。
Tennis Court Terrace という名前の路地。
どうやら、テニスコートが有る訳では無いらしい。
University of Cambridge / Downing Site
テニスコート・テラスの反対側がケンブリッジ大学のダウニング・サイト。この一体に、地質学、考古学、地理学、生理学、解剖学、病理学、遺伝学などの学部が集まっている。
Pembroke College Wren Chapel and Emmanuel United Reformed Church
手前がペムブローク・カレッジのレン・チャペル、奥の高い建物がエマニュエル合同改革教会。合同改革教会(United Reformed Church)は、1972 年に長老派教会と会衆派教会の合同でできた英国のプロテスタント教団である。
制服を着た日本人っぽい女の子達は、語学研修かな? カレッジは経済的にも独立した事業体なので、各々が営利事業を営んでいる。「ケンブリッジ、語学研修」あたりでgoogleとゾロゾロとヒットする。
テニスコート通りの突き当たりがケンブリッジ・シテイ・センター。市街の中心である。このあたり一体が博物館が集中しているはずなのだが・・・・街中が博物館的な歴史っぽい建物なのと、看板が全く主張していないので、普通の建物と全く見分けが付かない。
08:20 Sedgewick Museum
ウロウロしている内に、工事中の建物の一つが、目当てのセジウィック博物館で有ることに気が付いた。独立した建物ではなく、ダウニングサイトの地質学研究所の一部が博物館として使われているというロケーションである。
左側、入り口付近が足場で覆われてしまっていて解らなかったがダウニングサイトの北口になるケンブリッジ地質学研究所。ここの一部がセジウィック博物館。右手はケンブリッジ・シティ・ホテル
Sedgewick Museum
開館時間をチェック
月〜金が 10:00-13:00 と14:00-17:00
土曜は 10:00-16:00
日曜と銀行が休みの日は休館
ここから西に向かうと、キングス・パレードに出る。後は昨日と同じコース。
St Columba's Church
キングスカレッジ 芝のお手入れ中
09:00 Clare College
Clare College Memorial Court
出勤したものの、今日の午前中に参加しなければならない分科会はない。しばしロビーでメールチェックなど内職後、中休みの隙に超特急で再びセジウィック博物館に行き、軽く見学してきた。
ダウニング・サイトの中庭側から、セジウィック博物館の入り口(階段を上がった中二階)
この博物館、ケンブリッジ大学の地質学研究所の付属施設である。正式名は Sedgwick Museum of Earth Sciences 。
博物館の名前になっている「セジウィック」は英国の地質学者 Adam Sedgwick さん。この人物、進化論を唱えたチャールズ・ダーウィンの先生である。が、牧師の家に生まれたこともあってか、生涯、聖書の記述に反する進化論は認めない立場を譲らなかったそうだ。
風格のあるドアを開けると、いきなりイグアノドンの全身骨格が目に飛び込んできた。先客は地元の幼稚園御一行らしい。この骨格標本は1878年にベルギーで発見された40体の内の一体のレプリカ。ゴジラのように立ち上がり、尻尾を地面に降ろした姿に組まれている。今日ではこのスタイルは誤りで、本来は四つんばいで尻尾を上げていたとされているが、展示のインパクトとしては、このスタイルが圧倒的である。
見渡すと、ティラノザウルスの頭蓋骨が無造作に棚の上に置かれていたり、アンモナイトや三葉虫はゴロゴロ、一番奥にはアロマノカリスなどバージェス頁岩の化石も置かれていた。
12:00 Clare College Memorial Court
lunch time
昼食は前二日と全く内容だが、今日は箸(中華料理に使うタイプ)が出ていた。
13:00
午後の部は初日と同じ大部屋にてまとめの総会。各分科会での結論が報告され、全体での決議文をまとめる作業。これが、けっこう長引くのが常なのだが
16:30 記念撮影
お茶の時間を挟み、16:30 に標準化会議の全議事が終了、中庭で集合写真を撮影してお開きになった。日本チームとしては、他国から色々と注文は付いたものの、基本的には主張するところを決議の中に織り込むことが出来たので、まずまずの成果であったといえよう。
夜の部に備えて、とりあえず、ホテルに撤収。帰り道は通い慣れてしまったCoe Fenを抜ける道。
Hotel "Double Tree by Hilton"
ケム川に姿を映す桜と柳
黄昏の Coe Fen
公開 2014.04.19.