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WSC1987参加チーム「ソーラー・ジャパン」
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SJM-5 ソーラージャパン号のデザイン画
(出展:エリプスガイド Monthly Sketch Mar.2007)
SJM-5 ソーラージャパン号 こちらは実物 WSC1993直前頃
(画像提供 江口倫郎氏)
もう1枚。(画像提供 江口倫郎氏)
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ここからは、数々のソーラーカーが生み出された伝説のデザインスタジオ「エリプスガイド」訪問記。
デザイン事務所「エリプスガイド」江口スタジオ外観
ガレージ(ではなく、事務室だったそうだが)拡大
SJM-5 ソーラー・ジャパン(1990-1993)号
SJM-5は見かけ上4輪だが、補助輪付き自転車のような独特の車輪配置である。
高速走行時には左右の補助輪が浮き、実質2輪車となり走行抵抗を減らそうという思想。
こちらは前輪部分。自動二輪車の前輪とサスペンションが流用されている。
運転席横の扉を開けたところ。一人で乗り降りできるという
だけでも、レーシング・ソーラーカーとしては秀逸である。
少々古めかしく懐かしいコクピット。バーハンドルに、アナログメーター、
トグルスイッチときて、トドメがスライダック風の特大ボリュームつまみ。
運転席の屋根になっている前部ソーラーパネルの裏側。
WSC1990で車体が重すぎたとの反省から、丁寧に刳り抜き軽量化が
計られている。走行時にはフィルムで塞いでいたとのこと。
こちらは車体後部のアーチ型パネル部分の裏側
さてさて、このソーラーカー、空力最優先で設計製作される昨今のソーラーカーとは、根本的に設計思想が異なるということは説明せずともお解りいただけるだろう。正にデザイン・オリエンテッドなソーラーカーである。
奇抜に見えるこの形だが、全く技術思想が欠如しているわけでは無い。車輪配置については先に説明したとおりである。大きなパネルも、前半分はコクピットの日除けを兼ねる。後部のアーチ形状は、常に太陽を背に受けて走るWSCコースの特性と同時に、豪大陸の太陽光の特殊性を計算に入れた物である。豪大陸では全天が薄雲に覆われることが多く、その場合には、太陽光線が天球面全体から降り注ぐような特殊な日照状態になるとのこと。実際にそのような天候で定格の120%の発電量を得たことがあるとのこと。
これが車体後部のアーチ部分の端にある補助輪
こちらが車体後部の動力輪。
コクピットが狭いのはソーラーカーの常であり、ソーラージャパン号も例外ではない。体のすぐ前には操舵系があり背もたれの裏側はモーターが置かれるスペースである。ここで大きな疑問が湧いてきた。バッテリーを置くスペースが見あたらないのである。恐る恐る質問すると、
「最初は座席の上(つまりバッテリーの上に座って操縦)に置いていて(車検官に)叱られた。」
「その後は、背もたれの場所に置いた(背中と座席でバッテリーを固定???)」
外見は優雅そうに見えているが、操縦はかなりの難行だったものと想像する。(直線主体のWSCはともかく、鈴鹿などではかなり大変そう)
8000km以上の距離と18年の年月を経た
単結晶シリコン・ソーラーパネルSHARP NT0D033
格納時には鼻先を外して屋根の上に。
おやおや、左の壁に何かありますね。
内側から眺めると、逆側の壁にも、それらしき何かが、
エレクトリック・レーシングカーのプロトタイプ「EE−GO−0」のアッパーカウル
(シャーシは筑波1994に参加した SOLAR KID II と共用。)
ソーラーカーレース鈴鹿1994のEVデモランに「ZYPRO EE・GO・0」として出場。
EE-GO-0(zero) 画像提供 江口倫郎氏
こちらが、SOLAR KID II Racing Version のアッパーカウル
本来の姿はこちらをご参照。
なお、SOLAR KID II、EE-GO-0 のシャーシは、その後 BEE QUIET に流用されたとのこと。
エレクトリック・レーシングカー「EE−GO−1」のカウル
EE-GO-1(one) 画像提供 江口倫郎氏
後に後尾部にパネルを搭載したSOLAR VERSIONも製作されたソーラー
こちらは動態保存されている子供用ソーラーカー「SOLAR CHIVY」
2000年、MESH環境デザイン大賞・中部経済新聞社賞受賞作
(MESH:環境提案協会−中部)
コクピットはシンプル
アラコ社(現トヨタ)の小型電動自動車「エブリデー」の駆動系を採用
駆動系を逆側から
最後に再び全体像
アトリエにさり気なく置かれていた SOLAR JAPAN Jr. の模型
後に隠れているのはデザインGPのステッカーと豪州のナンバープレートか?
2007年12月 エリプス・ガイドにて 公開 2008.01.05.
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