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三文楽士の休日

FIA ALTERNATIVE ENERGIES CUP
DREAM CUP SOLAR CAR RACE SUZUKA 2010

2010鈴鹿編 「夢の翼よ永遠なれ」

ホンダ・ドリーム号 特別展示


 最後のドリームカップ・ソーラーカーレース鈴鹿の開催期間中、ホンダ・ドリーム号の特別展示が行われた。「ドリーム」と名付けられたホンダのソーラーカーは3台、展示されたのは1990年のWSCに出場した1号車である。


ゴキブリ型という呼び方が定着してしまったが、
半NACA形状ないし半マグロ型と捉えた方がいいだろう。



前輪に注目



ケブラー繊維を用いたテンションホイールディスクである。



HONDAに加え、大きくクレジットされているのは
EPSON(DCブラシレスモーター)と HOXAN(太陽電池)

 HOXAN(ホクサン)は北海道酸素。前身はガス会社であるが太陽電池製造販売に参入。ホクサン自身もソーラーカーを製作しWSC1987、WSC1990に出場、1993年のWSCではメインスポンサーを務めたが、その後、大同ほくさん→エア・ウォーターとガス会社どうしの合併の過程で太陽電池事業からは撤退してしまった。


HOXAN製太陽電池パネル拡大。今日のシリコンセルに
比較すると、表面光拡散のピラミッド形状がかなり粗い



後尾に流れるラインは可展面的



WSC出場車両に特別に与えられるナンバープレート



真横から。



底面が単純平面に近いのが解る。



後輪もケブラーのテンションディスクホイール



コクピット内をγを上げて見ると、バーハンドルであることが解る。



1985年
 世界最初のソーラーカー競技会として開催された Tur de Sol で優勝したメルセデス・ベンツ社のソーラーカーは、ベンツ社の伝統にしたがって「銀の矢:シルバーアロー」と名付けられた。

 シルバーアロー:その名は、その昔、定められた車重より1kg重かったという失態を、塗装を全て剥ぐという奇策で乗り越え、銀色のアルミ合金剥き出しの、当時としては先進的な矢のように細い車体でレースに参加して優勝したという故事にちなんでいる。

1987年
 現在のGGCの前身になる豪州縦断レースWSCが開催された。優勝はGM車のサンレイサー。「太陽の競技車」という名は、その後、GMが創始し、上位入賞チームにWSC参加支援が与えられる北米縦断レース「サンレース」に引き継がれた。

1990年
 第2回目となったWSCで勝つためにホンダが投入したソーラーカーには「夢:ドリーム」の名前が与えられた。「ドリーム」それはホンダの創始者である本田宗一郎が「これで俺の夢が叶った」という言葉とともに世に出した原動機付き自転車に付けられた名前と同じである。

  初代ドリーム号は、WSC1990準優勝、
  二代目ドリーム号は、WSC1993にて優勝、
  三代目ドリーム号:二人乗り仕様の4輪車 WSC1996にて優勝

その名は、1998年からソーラーカーレース鈴鹿の冠となり、2010年の今大会まで「ドリーム」は日本のソーラーカーを見守り続けたのであった。





















 




時代の始まりと終わりを知る君は、今、何を想ふ?




2010鈴鹿  資料編 参加車両ギャラリー1(8時間耐久レース)

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ホンダ・ドリーム号 特別展示

公開  2010.09.23.

Copyright Satoshi Maeda@Team Sunlake
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