The Place in the Sun

三文楽士の休日

SOLAR BYKE RACE IN HAMAMATSU 2014

2014浜松巡礼編

2014 PILGRIMAGE TO HAMAMATSU


ペロポネソスの既視感  PELOPONNESOS DEJA VU



第四章 聖地「HAMA零」

Section 4: "Hama Zero", The Holy Ground for the Solar Spilits

21:05  「HAMA零」

 「HAMA零」に到着すると、既に山脇さんが工房を開けて、僕たちの作業場を確保してくれていた。



正体不明のコントローラーがゴロゴロ

 小型のコントローラーを何個か探し出してきてくださったが、ラベルが中国語だったり、あるいは何も書いてなかったり。外観からはよく解らないので回路を読もうと筐体を分解して中身を引っ張り出すと、いずれのコントローラも出力系統が3つあることがわかった。つまりはブラシレスモーター(実質3相モーター)用だ。クラシックなブラシモーターには使えない。

 「だったら、ここから石(パワーFET)を抜き取って付け替えてみたら?」

 スペックを較べてみようと、政井が壊れたFETの型番を読み、webで調べるが見つからない。最後に「CHIN」とあるので、中国コピー品だろう。山脇さんに提供頂いたコントローラーは、こちらも中国製でパワー素子の型番は怪しげである。電流容量も電圧も調べようが無いが、神の御言葉である。一か八か、容量が近そうな一台をバラして、FETを抜き出し、取り替えてみることにした。

  

聖地「HAMA零」にて、久々のはんだごて作業

22:30  大津往復組が合流

 FET取り替え作業が終わった頃に大津往復組が往復500km、6時間の旅を終えて戻って来た。往路に「HAMA零で作業させて頂くことになった。」との連絡を聞いたメンパパ氏が「なんとしても、修理が完了してしまう前に浜松に戻らなければ」と、目的地のガレージ滞在は数分で、往復とも休憩無しの「安全運転」の甲斐あり、ジャスト・タイミングである。




 聖地「HAMA零」にメンバー全員があつまった。ざっと経過を説明、さっそく総掛かりでコントローラーを含む電装系の組み付け作業である。工房に置いてあったバッテリーをお借りして繋いでみるが、モーターはピクリとも動かない。

 FET取り替え前は、定格の半分の12voltでも回るのは回った。回るのはFETが壊れて常時ONになってしまっていたからだ。動かないと言うことはFETがOFFになっていることを示唆している。一歩前進である。

 「電圧が足りないんじゃないか?」

 何度か電源電圧が24voltに足りずに足踏みしたが、まともなバッテリーで試験すると、スロットルにて回転のコントロールが可能になった。



ポケバイ付属のコントローラをテストするために組み付け中

 大津往復組が持ち帰ったポケバイに付属していた250watt用のコントローラーに取り替えてみると、こちらも動作確認できた。ノーコン状態から奇しくも一挙にコントローラー2台体制になってしまった。

23:30  作業終了



修理完了の記念撮影

24:00  HAMA零 神殿内にてミサ。



 山脇奥様に入れて頂いたコーヒーの香りに包まれて、工房二階の事務所にて山脇氏のお説教を拝聴した。話題はソーラーカーから、ソーラーボート、海中、雪上、月面車へ。机の上や部屋の片隅に、人工衛星「ハヤブサ」に搭載されたローバーのプロトタイプや月面車用車輪の試作品、作りかけのソーラー雪上車等々が実に無造作に転がっているのである。全員圧倒され、ホテルに戻る頃にはトランス状態であった。


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三文楽士の休日

Solar Bike Race in HAMAMATSU 2014

2014浜松巡礼編 「ペロポネソスの既視感」

公開  2014.09.30.
微改訂  2014.10.04.

Copyright Satoshi Maeda@Team Sunlake
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