The Place in the Sun

三文楽士の休日

SOLAR BYKE RACE IN HAMAMATSU 2014

2014浜松巡礼編

2014 PILGRIMAGE TO HAMAMATSU


ペロポネソスの既視感  PELOPONNESOS DEJA VU


第一章  混沌の製作編

Section 1: Assembly of Chaos

 実際、関東/関西で分かれているので、製作作業は別々である。多少迷走しながらも、市販車のマイナーチェンジでは物足らず、オリジナル車両を製作してコストはかけずとも創意工夫で性能アップを目指す大阪組と、関東組との方向性の差が目立ってきていたのは確かだ。

 大阪独立組のメンバーは、鈴鹿の厳しい現場作業や、浜松の難儀なフリースタイルの演出にも付き合ってくれる物好き揃いであり、さらに何人かは普段から大形の単車を駆っているライダーでもある。ありがたいことに、僕のようなオジサンでも誘ってくれるようだ。こいつは楽しめるだろう。

2014年08月24日  バイク作業:SUNLAKE車庫

 鈴鹿で壊れた SUNLAKE EVOLUTION のシャーシを診断してるところに、パナソニック・ブランドのスリムでおしゃれな自転車のフレームが運び込まれている。横に転がっているのは、2年前の浜松に持ち込んだ「シブキ号」に取り付けられていた中国製の怪しげなDCモーター:ネット通販でコントローラー込み\15000だったそうな。

 でも何故にフレームの文字が逆さまなんだろう。ひょっとして、これって裏返しにして使ってるの?

 ともあれ、この日の作業で無理矢理フレームに取り付けたモーターのチェーンラインを調整して・・・・・なんとか動きそうな目鼻はついた。



ラッパ持っていると云うことは、最初から組み込まれていたって事か?

2014年08月25日  参戦決定

 と、いうことで高橋からエントリーの決意表明メールが来た。メンバーは、監督:高橋、脚本・演出、部品調達:岡田、ライダー兼メカニック:松丸、ライダー兼メカニック:中村に加え、電気系+音楽担当:前田の5名である。

 本番は9月の20、21日だ。、作業可能な週末は3回しかない。しかし、例の逆さまフレームを使ったバイクには、座席もなければ灯火類も付いていない。間に合うのか???

2014年09年03日

 鈴鹿で同じピットになった RitsV チームの政井からメール。「貸与していたMPPTを返したいのだが、どうすれば?」という問い合わせに狡猾なオジサンは「浜松まで持って来い。」と返すのであった。メンバーは一名増えて、充電担当主任兼ライダー:政井 平均年齢がぐっと下がった。



バッテリーボックスのパーツ作製中

2014年09月06-07日  自宅で作業(バッテリーボックス)

 作業進捗を大阪組に連絡するが、どうも反応が鈍いなあ・・・・・と思っていたら・・・・・「退行してしまいましたぁ・・・・」 という不穏な連絡。性能アップを狙って変速機を触りだしたところ、ツボに填ってしまい、ついに元に戻すことすらできなくなってしまったらしい。

 「三連休に賭けるしかない。」なんて云ってるが、それって一週間前じゃないか!?



バッテリーボックスパーツ

2014年09月13日

 三連休をフルに使って突貫作業が開始された。大阪組の一部はテントを持ち込み、夜は琵琶湖湖畔で野宿という合宿状態である。が、13日には、目に見える進展は僅か。



バイクは混沌の極み



立命館大学OBによるRitsVチーム・・・・・・飛んで火にいる・・・・・・いやいや



バッテリーボックス。蓋がないので来年はこれじゃダメとのこと。

2014年09月14日

 14日には岡田が参加し再起不能に陥りかけていた変速機を、なんとか使える状態に戻してリムを組み直し、試走にこぎつけることができた。最高速 30km/hrくらいか。\15000のモーターにしては上出来だろう。期待できるのは意外にエネルギー効率が良さげなところである。



変速機を組み込んだリムの調整。振れが1cm以内なら「ヨシ」ということにしよう。「オイオイ」。



座席とバッテリーボックスを取り付け。後輪は組み立て中。



ようやく完成形へ

 実は、車軸ベアリングのボールを分解した際に一個無くしてしまい、足りない状態のママである。

 実際に乗ってみると、

 これは、果たして人類の乗り物であろうか?

 極端な前傾姿勢(姿勢そのものは設計通りなのだが)で、体重が両腕にかかって、自分の身体をささえるのが精一杯で、スロットルを捻るのも至難の業。ましてやウインカーやブザーの操作など不可能に近い超スパルタン仕様なのである。やむなく、当初の設計にはなかった「腹枕」を入れることにした。



初試走で、あわや・・・・・。

 この写真を撮影した直後、急ブレーキの音。車止めのチェーンに直前に気付きパニックブレーキ。車両はチェーンにぶつかったが、ライダーの両手がクッション?になり、被害は、ブレーキの取り付け部が歪んだのと、ライダーの手が痺れただけで済んだ。

 「明日、大阪で続きの作業をしよう。」

 高橋は そう宣言してバイクを持ち帰った。当方は、乗車中に身体(体重)を車体に預け、腕が動ける余裕を作るための「腹枕」の製作担当である。さらにフリースタイル競技のネタを仕込まなければならない。残り一週間切っていてなんとかなるのか?・・・まあ、例年似たようなものではあるのだが。



大会の三日前に、ユニフォーム(Tシャツ)作製が発令された。



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三文楽士の休日

Solar Bike Race in HAMAMATSU 2014

2014浜松巡礼編 「ペロポネソスの既視感」

公開  2014.09.30.

Copyright Satoshi Maeda@Team Sunlake
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