ヤマハ株式会社の管楽器製造拠点である豊岡工場(静岡県浜松市北部)内に設けられた「ヤマハ・コミュニケーション・サロン 匠」に No.1F型 ニッカン・ファンファーレ・トランペット(製造番号 621108 )が展示されている。公開されている資料*1)*2)には「東京オリンピックで使われた」と記述されているが、実際には使われた物ではないとのことである。*3)
*1) 「ヤマハ豊岡工場にお邪魔しました!」, バンドジャーナル別冊 ASOVIA! 管楽器パラダイス 2005 Summer,
p.60, 音楽之友社, 2005.05.01.
ブラックボトム・ブラスバンドのトロンボーン奏者YASSY氏によるヤマハ豊岡工場見学記 *1)の中で、同工場内に設けられた「ヤマハ・コミュニケーション・サロン 匠」に「東京オリンピックで使われたファンファーレトランペットがあったり〜」と記述されている。掲載されている写真画像の一枚に、ヤマハ製のファンファーレトランペット(現行モデルと同型)と並んで、ニッカン型ファンファーレトランペットが展示されている様子を見ることができる。画像が小さくパーツ形状などの細部を判別することはできない。
*2) http://www.holiday.yamaha.co.jp/concierge/performance/017/index-003.html
ヤマハ株式会社の公式サイトに以下の記述が見られる。*2)
引用:
今回取材・撮影を行ったのは、ヤマハ豊岡工場の管楽器カスタム工房内の「ヤマハ・コミュニケーション・サロン 匠(たくみ)」(通称・匠ルーム)。管楽器のアーティストとカスタム工房の“職人”たちと交流の場として、[2004年か?](9月9日に誕生しました。ルームの内装は壁をはじめ桐で統一され、床は一面竹のフローリング。周囲には、東京オリンピックで演奏されたトランペットなど、ヤマハの歴史を彩る“殿堂入り”楽器が展示されています。([ ]内は管理人による注)
*3) ヤマハ管弦打楽器事業部マーケティング部B&O営業課からの回答
当会からの問い合わせに対し丁重な回答をいただいた。要約すれば、
・豊岡工場、匠ルーム展示品はNo.1型(当会旧仮称No.2F型)製造番号621108
・オリンピックの本番で採用された現物そのものではない。
・仕様は量産型No.1とほぼ同じ:
外管の素材は真鍮、
ヘビーではない植込管、
普通の向きの第2抜差、
五輪彫刻はなし、
とのことである。
本頁追加 2007.12.31.
追記(文献内容確認) 2008.01.06.
追記改訂(ヤマハ殿からの回答) 2008.01.15.
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